歯並びの種類

開咬

奥歯があたって口を閉じれない

開咬とは、奥歯を噛み合わせても前歯が閉じずに開いている歯並びのこと。別名、オープンバイトともいいます。口を閉じる段階で奥歯が先に当たり、それ以上閉じることができず奥歯ばかりに負担がかかったり、前歯で噛み切ることができなかったりするなどといった問題があります。

また見た目が気になるのはもちろん、咀嚼能力がかなり低いことで歯や顎だけでなく全身の健康にも悪影響を与えてしまうこともあるため、適切な治療が必要です。

幼児期の生活習慣も影響

開咬は、遺伝的な問題のほか、幼児期の「おしゃぶり」「指しゃぶり」などの癖や生活習慣が原因になっているといわれています。おしゃぶりや指しゃぶりは、舌を常に前に押し出す習慣を付けてしまい、開咬以外にも上顎前突(出っ歯)を招いてしまうこともあるため、できるだけ早期にやめさせてあげることが必要です。

開咬を放っておくリスク

しっかり噛みくだけない食事を楽しめないどころか、丸飲みすることになるため消化器系に負担をかけることも
顎関節症のリスクが高い歯列全体が噛み合っていないので、噛み合っている歯だけに負担がかかり、それにより顎関節にストレスがかかりやすくなり、顎関節症になる可能性がある
発音が不明瞭に適正な発音が難しくなり、タ行やサ行などが発音しづらく、また、他人にも聞き取りにくくなってしまう
虫歯・歯周病を招きやすい唇が閉じづらくなることで口腔内が乾燥しやすくなる。すると、細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病になりやすい口腔内環境に。結果として、身体的負担も大きくのしかかる可能性がある

あなたが食べている姿、どう思われているか気になりませんか?

「開咬は、ただ前歯でうまく噛み切れないだけ」と軽く考えている方も多いかもしれませんが、実はそれが他人との付き合い方を左右することにもなりかねないことをご存じでしょうか?「見た目の問題でしょ?」といわれればそうなのですが、口元の見た目ではなく“食べているときの見た目”が大きくかかわってくるのです。

ハンバーガーや大きめのチキンなど、前歯で噛み切る必要のあるものは、きれいに食べられないことが多く、一緒に食事している人に不快感を与えてしまうことがあるようなのです。小さくちぎって食べることで周囲から怪訝な視線を浴びたり、なかには、きれいに食べられないことがコンプレックスとなり、気軽に他人と食事ができない方もいるほど。自分の食べている姿も見られているかもしれません。